愛知と三重 「だ」と「や」
私はほぼ毎日荒川を渡って東京に行きます。
もちろん帰りも渡るのですが、川を渡り埼玉県に入るともうすぐお家だ〜と感じます。
でも荒川を挟んだ北区と川口市の差ってあんまりないと思いませんか?もちろん東京と埼玉という点ではかなりちがいますが、もともと同じ武蔵国ですし文化的にもほぼ同じです。
しかし、同じ川でも愛知と三重の県境を流れる木曽三川を渡るとガラッと言葉が変わります。
言葉が。
位置的には名古屋駅から約20kmなので、新宿駅から、川崎とか浦和の距離です。
この川の西側の人は近畿の言葉(三重弁)
東側では東日本の言葉(名古屋弁)が話されます。
例えば、この川の西では
「うわ、あめや。 かさ忘れてもうた」
ってな会話が東では
「うわ、あめだ。 かさ忘れちゃった」
となります
実際に2つの方言を聞き比べてみると違いは歴然としています。
なぜなら、アクセントが根本的に違うからです。
愛知県側では東京式アクセント
三重県側では京阪式アクセント
が使われています。
つまり、
愛知県側では標準語と(ほぼ)同じアクセントで
三重県側では関西弁のアクセントで
単語を発音するんですね。
愛知のほぼ同じというのは、名古屋弁は内輪東京式アクセントであるからです(標準語は中輪東京式アクセント)
ちなみに、本来の名古屋弁では「忘れてまった」という方が正しいですが現代では「忘れちゃった」が優勢です。
この名古屋からわずか20分の街ではまっったく違う方言が話されている感覚、他地方ではあまり感じることができないと思いませんか。
すごく面白いですよね